第二百八十五夜 人力検索の質問者は親であり上司なのだと気づいた日

タイトルだけで大体なんのことを指しているのか想像が付く人もいると思う。
人力検索ユーザーのid:alpinixは不正にカラースターを取得している!  同じやり方でカラースターを取得したユーザも共犯だ。 人力検索で質問登録→即キャンセルを行うことでグリーンスター2個を取得した。     証拠はカテゴリー「はてなの使い方」の質問通知メールを受け取る設定にしているユーザー全てにメールが送信されているはず。   即刻、下記アイデアを対応し、なおかつ、不正にグリーンスターを獲得したユーザーIDを抹消すべき! それが不可能なら、上記不正取得したグリーンスターは明らかにはてなの利用規約に違反した取得方法なので、強制変換+ペナルティを与えるべきではないですか? http://i.hatena.ne.jp/idea/26409

この質問をしたことで分かったこと、理解できたことが幾つかあるのでここに記しておこうと思う。
 
一言で書くと、うごメモユーザーはやっぱり子供なのです(笑)。
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ひとことで書いちゃうと以上で終わってしまうのでもう少し書きます。
 
まず、くだんの質問の意図は前回の捕捉で書いた通り、土曜日時点で現れた不届き者を威嚇するためと、その追随者を出さないためでした。それまでは私もシステムの不具合には気づいていたし、自分で実験もしたので(私の質問は「test質問人力検索」みたいな名称のやつです。正確には覚えてないや)「運営に任せとけばいいや」とかるーく考えていました。そもそも実験で手に入れたグリスタに何の価値も見出してなかったのとそんな面倒くさいことやるやつがいるとは思いもしなかったせいでもあります。
 
でも予想は外れました。
 
ハイクの書き込みとはてなヘルプ掲示板を見て、確実に意図してキャンセルを繰り返しているユーザーがいることを知り、上がっている質問にそのやり方(といっても質問して即キャンセルするだけ)が分かるようになっていることを知りました。そういった質問を起票していたのはベテランユーザーです(Osietehateneの質問の前です)。(でも別にそのことを非難するつもりは無いです。それは後述します)
 
そこで、例の質問を投下しました。
元々「釣る」気は無かったのであそこまで一様な反応があったのは正直予想外だったのですが(golewellさんのコメント欄書き込みを見た時は、ああこれ数時間しかもたんぞ!と覚悟しました)、それにしてもいつもより「手ごたえ」が無さ過ぎるのです。
 
それもそのはず、私が相手にしているのは「小中学生」なんですから当たり前だったのです。リアルで面と向かっているわけではなく、ユーザーIDという記号を通して対面しているので危うくそういうことを忘れてしまいがちだったのですが、彼らははてなの使い方も分からない、そもそもネットがどんなものなのかも実はよく分かっていない、相手が大人(中には怖い人もいる)なのだということもよくわかっていない、そしてそもそも「世間」がどういうものなのかも本当はよく分かっていないのです。だって小中学生なんですから。 
 
ということは、あの質問で大半のうごメモユーザーが「せこい」と表現した方法が何で「せこい」のかをそもそも理解できていない・心の底から分からない"子"がいるのです。そしてそういう"子"は必ず何割かの確率で混じっているのです。
 
昔のコミュニティなら親以外に事の善悪を教える近所・親戚の兄ちゃんや叔父ちゃんがいたと、私も「伝え聞いた」ことがあります。でも彼らには多分それはいない。
逆に世間の悪いこ(といってもエロ本を見せる程度のですが)とを教える兄ちゃんや叔父ちゃんもまたいたはずなんですが、それも今は居ない。
 
そもそも10代前半の子供がネットを通じて30、40、50の大人と会話してるなんて、その親が知ったらどう思うんでしょうね? 多分感知してないと思われます。当然のごとく、10代の子供に大人の世界のルールを教えてくれる保護者は彼らうごメモユーザーの周りには存在しないはずなんです。
 
じゃあ、だれが面倒見るんだよ! と言った疑問を持ってあの質問を見返したときに、「ああ今まで新規ユーザーにやってきたことがちょっと大変になるんだな」ということに思い至りました。
 
そもそも人力検索はてなが他のQAサイトと一線を画していた点は「質問者が圧倒的に優位な位置に立っている」ところだと私は認識しています。それがいいことがどうかは別にして。ポイントという通貨を通じて質問者は回答者の上に立っていたのです。
私はその構図をこれまでずっと「消費者」と「販売者」みたいな構図だとばかり理解していました。
でも今回の質問を通じてその考えが間違っていたこと、少なくとも今後はそういうスタンスでは駄目なんじゃないかな、ということを考えました。
 
質問者はポイントを持つことで回答者の上に立つ、親であり、上司である。
コミュニティ人力検索はてなのシステム(=規範)を維持するには、子供(=回答者)を悪戯に排除してはいけない、だって彼らは将来のコミュニティの主役になるべき人材なのだから。 
質問者(=既存ユーザーとも読み替えられる)は新しい回答者(=うごメモユーザー つまり年少の子供)に対して、分からない点を教え、導いてあげるべきである。 
(ここまでは途中経過は違いますが、同じ結論でした。)
 
更に、彼らはそもそも社会倫理に至っても学習の過程にある、「子供」なのだから、間違ったことをすればそこは大人として毅然とした態度で怒り、その間違いを正さなければならない。何がおかしいのかを教えなければ、結局は同じ過ちを繰り返すだけなんです。 
分からないことを丁寧に教えるのと同様、怒るのもある程度本気でぶつかってあげないと駄目なんです。子供って身近にいれば分かりやすいんですが、調子に乗らせると付け上がります。
でもそれはしょうがないんです、だって私も子供のときはそうだったし、今のベテランユーザーだって12歳の時にはてなで回答なんてできなかったんですから。
 
近所の空き地で悪さをしたらその隣地の親父が怒られました。通学路の帰り道でびわの木から実をもいだら、当然のように怒られました。だって悪いことしたんですから。でも訴えられたりはしませんでした。だって子供を怒って正しい方向に導くのは大人の役割なんですから(もちろん明らかな犯罪は別ですよ)。
 
というわけで認識を改める必要があります。彼らうごメモユーザーは"今現時点では"一緒に人力検索を楽しめるレベルではないのです。
でも悲観する必要はないです。だって、親戚や知り合いの小学生と一緒にwiiで遊ぶことを想像すればいいんです。最初にルールややってはいけないこと、注意点を説明して、それでもまあやってる最中に補足説明したり、子供同士順番争いや取った取られたで喧嘩始めたら仲裁したりして・・・でも楽しいじゃないですか、コミュニティって。
 

というわけでまずは彼らの現状を認識するところからスタートなんですが、どうも私の予想斜め後方をさらに彼らは後ろ向きに走ってくれてます。
http://q.hatena.ne.jp/1266669346#c172479
id:zakuji 2010-02-23 12:13:16

最悪ですね

http://q.hatena.ne.jp/1266669346#c172510
id:chika1217 2010-02-23 16:46:10

やっぱりせこいと思います!!

http://q.hatena.ne.jp/1266669346#c172521
id:rugret 2010-02-23 17:42:16

最低です。最悪です。せこいと思います。
他の方に迷惑かけないでほしいです。
やめてほしいです。

http://q.hatena.ne.jp/1266669346#c172560

id:yonexnanoforce3000 2010-02-23 21:27:15

そんなことは俺が許さない!!!


私がカミングアウトしたのが22日の22時過ぎ、翌日の昼になって「最悪ですね」のコメントが入ったときには「えっ!どこが最悪なの?」と自分に突っ込んでいました。その後、うごメモユーザーの同様の書き込みを見て理解しました。私のやったことを全く理解していないどころか、そのヒントを出しているコメントを全く見ていないことに。
 
彼らはわれわれ大人のユーザーに比べて視野角が狭いのです。もそもはてなの使い方にも慣れていないし、それを教えてくれる大人も身近にいないし、もしかしたらDSiブラウザだと履歴を見るのも大変なのかもしれない。

idコールしたのも別に非難してるわけではないです。多分ですが、彼らうごメモユーザーは自分が回答した質問を後から見返したり、ウォッチリストやブクマを使って注目の質問を追いかけたりといった使い方をしているユーザはほとんどいないんではないかと考えています。登録したメアド(フリーメールがメインか?)に届く通知メールなんかをチェックしているとも思えないですし、idコールに反応する方法はおろか、idコールがかかっていることに気づくことすらないかもしれないと思うからです。
 
回りくどい言い方をするより、ストレートに教えるべきかなあと。
 

補足ですが、「せこい」という表現がとても目立ったうごメモユーザーですが、せこいは私の認識では口語言葉です。本来書き込みするときなんかは「ずるい」と書くべきところなんですが。他にもいくつかあるんですが冷静な目であのスレッドを見返せば見返すほど、「ああ、自分は子供を相手にどうするべきなんだろう」と悩んでしまうのです。だから余計に「しかるべきところは毅然と、特にネット社会なんて顔が見えないところで生半可な態度をとっていては逆に彼らのためにならない、悪いことは悪いと指摘する規範を示さないといけない」

 
 
 
 
で、今回の反省点は、
あんな回りくどいやり方をやったせいで、肝心のうごメモユーザーは事の真相に全くといっていいほど気づいてない、もっと単純明快に啓蒙しないと伝わらんよ!

 

ですかね。
 
ということで新シリーズを始めることにしました。
 
http://q.hatena.ne.jp/1266895561
ちなみにここに出てきたうごメモユーザーid:Mizuki0924さん は結構見所あり、alpinixの一押しです。
 
新シリーズに賛同してくれる方は、ご自身で何か質問を立てる時にでも、今回私が「はまぞう」を使ったように、質問文の中ででも、他の人力検索の機能を織り交ぜて簡単に説明して下さい。特段、専用の質問を立てることまでは求めません。質問する機会があるときに考慮してもらえればいいです。 
 
そう、彼らは甘やかすだけでは駄目だと、気づいたので。
 
追記:とここまで書いたが、それでもはてな活性化の鍵は彼らうごメモユーザーではないと考えています。彼らは十年先のITを担う若者であって、現在のはてなの質問不足を解消するユーザーではないからです。私が彼らに期待するのは回答者としての裾野の広がりであって、将来「昔はてなってwebサービスがあってさ、基本的なネットの知識はそこで覚えたんだよね」という未来の技術者が生まれればいいな、程度なので。
 
追記2:運営の対応も今回少しつかめてきた。多分だが、使用上のバグや本来あるべき機能が無いなど、判断が単純な対応がはてなアイデア1000ポイント到達など、正規のルートを通って運営に届いた場合(つまり運用ルーチンが確立している場合)は従来どおり、対応は早い。
 
http://i.hatena.ne.jp/idea/26476
これなんかめっちゃ検討に入るのは早かった。でもそこまで。
 
恐らくユーザーのカウンターパート部門だけの判断では無理で、マネージャークラスにエスカレーションが必要になるような案件になると途端に対応速度が低下する、のだと思う。はてなの仕様変更は50%投入が基本だったと言われているが、それはユーザー対応層に仕様変更の判断が可能なキーマンが存在してこそ成り立つやり方じゃないかな。