第二百八十一夜 人力検索を辞める日 其の九

しばらくログインできない日々が続いて、すでにネタ的には旬ではなくなっているのだが、自分なりの結論を出すために最後を締めておきます。
 
長かったですが人力検索が廃れた、内部要因の検証です。

 
この話題を提供し始めた1月の中旬ころとは状況がかなり変化している上に、他のサイトでも同じようなことを検証し、対策として人力検索で実施の質問をされている方もいらっしゃるので最早当初の目的を達する必要もなくなってしまいましたが・・・、まあがんばって終わりを締めさせて頂きます。
 

まず、其の一で記述した、2006年の夏頃をピークに質問登録数が減少している点、
其の五で記述した2006年の質問減少傾向はまずコアタイムから始まっている点、

ここに注目しました。このころに何が起こったのか?

2006年3月13日 サービスリニューアル実施、
です。本とは他にも色々要因はあるのですが、今回はここに絞って論じます。あくまで”質問が減った理由です”

人力検索は一部のコアな”質問ができる”ユーザーのパワーに寄って、成り立っていました。
それを支えていたのは優秀な”回答ができるユーザー”の善意です。
減少の傾向から、私は勝手ながらこの一番コアとなるユーザーから人力検索を離脱していったのではないかと考えています。
それはコアユーザーが主に活躍していたのはこのコアタイムだからだと踏んでいるからです。
言葉は悪いですが、一般の会社の勤務時間にその勤務の合間に質問を登録・回答、というスタイルがコアユーザーの中心ではなかったのかな、と考えているためです。
 
その関係に何度もわって入ってきたのは都度発生する「悪質回答者」であり、その発生はあたかも「季節性インフルエンザ」が毎年対処できるワクチンのタイプを変えて発生してきたのに似ています。
ユーザーはそのワクチンでの対応を諦め、もっと有効な手段を取ることを選択しました。
それが「回答拒否」です。
回答拒否はとても有効に思える、(思えた)システムでした。害悪と思われる回答者が現れれば、都度対応していけばいいわけです。でもその方法はユーザー一人一人に相手の生殺与奪権を無条件で与えたことに他ならないのです。はてなの仕組みを理解しきった熟練ユーザーにも、今日参加した新米ユーザーにも、昨日までうごメモしか知らなかった小学生ユーザーにも、等しく、一丁づつ、相手を殺せる拳銃を支給したのです。
 
その本当の害悪を理解した”熟練ユーザー”から、若しくは最初に銃を向けられた”目立つユーザー”から人力検索を離れさせることになったのです。
 
「当たらなければどうという事はない」と鷹揚に構えられる熟練ユーザーでも一度集中砲火、それも元に戻らない傷を負えば、そのうちに離れます。
 
そうして人力検索のコアなユーザーは減少していったのではないかと考えています。
 
其の八の外部要因も検証しましたが、同時期は、人力検索はてながそれまでコアユーザーとしていたネットユーザー層が減少に転じている時期でもあろうかと推察しています。
また人力検索は、そのメインサービスとしての地位をブクマや他のサービスに取って代わられました。
 
有料で質問を行うというスタイルを確立しておきながら、そのスタイルを伸ばしていく努力をしなかったために、減少していくユーザー数以上の取り込みを行えなかったのではないかと考えられます。

 
さて、私のダイアリにもはてなの中の人からコメントがつきました。
id:naoyaさん
からで「がんばります」との一言だけだったので、最初は何のことやらさっぱりでした。
 
そのうちに
http://hatena.g.hatena.ne.jp/hatenaquestion/20100204/1265278469
などで、今後人力検索に大幅なテコ入れを行うとの発表がありました。
 
ちょうど私が忙しくなり、体調も崩し勝ちになったタイミングだったので、ここの記述も尻すぼみになったのですが、今回の其の九では一応の結論を示しておきます。
 
このままテコ入れしなければ、人力検索は遠からず、質問数減少に歯止めがかからず、衰退します。
 
もはや有志のユーザーがここに「盛り上げるための質問」を個別におこなって花火を揚げる程度では根本的な解決にはなりません。
(社会現象化するような質問が立てつづけにおこれば話は別ですが、そこまでは期待できないでしょう)
 
行うべきはスタッフレベルの改革であり、その方向は下記のものが必要だと思っています。

1.質問数、つまりアクティブのユーザー数を積極的に増やす根本的な施策を打たなければならない
2、ただし、1に先だって、有料ユーザーがはてなを辞めていった原因を取り除かねばならない。少なくとも取り除く努力をしたことをはてなサイドが示さないといけない
3、有料で質問を登録する方法を継続するのであれば、ポイント購入の仕切りを下げる必要がある、具体的には匿名でかつ、低価格帯(500point〜)のポイント購入方法を導入する。
4、3で述べたのとは反するが、一方で全ユーザーの登録を必須とする方向で、質問・回答者の身元管理をしっかり行う方法を導入する必要がある。
5、ユーザーの身許管理はあくまでユーザーとポイントを一対一で結びつける方法であればよく、必ずしも個人を特定する必要は無い。ただし、フリーのメアド等、一人が複数獲得できる方法に寄ってはならない。
 

 
数日離れている間にうごめもユーザー問題などもぼっ発しているようである意味、人力は騒がしい状態のようだが、それにしても、60-80質問/日のペースは崩れてはいない。ハイクや人まユーザーなどわずかに残った過去を知り、はてなの今後に有意義な意見を提案できるユーザーがいるうちにはてなスタッフに残された時間はそう長くないと、思う。

 
で、上の1〜5を具体的にするための方法だが、それを其の十で示して、"人力検索を辞める日"の記述をおしまいにしようと思う。
ただ、この方法が一番難しいのであって、これが私一人で思いつくようならそもそも人力検索に限らずどのWebサービスだってうまくいくだろう。

 
正直これを書き終わった時点で私が人力検索を続ける気力を持ち続けていられるから不明だが、最後に購入した1000P分の質問はやりきってから終わりにしようと思う。

追記:
今回のうごメモユーザー流入事件について、分かったことがある。
運営は早速「 12歳以下のユーザーからの回答を受け付けない」をデフォルトでオンにするオプションを付けた。
つまり、今回は対象が12歳以下でかつ、年齢を正直に入れるユーザー層が対象だったからこういうやり方でも通用したが、悪意の有り無しにかかわらず、悪質回答を行うユーザーには既存の「回答拒否機能」は全く有効ではない、むしろユーザーを減少させた過去の悪例として有害ですらある、と考えました。

第二百八十夜 人力検索を辞める日 其の八

なかなか時間が取れなくなって記事を進められなくなっています。下書き記事の日付がどんどん過去日付になってしまっているので、とりあえず書けた分から投下していきます。

まずは外部要因の回


では今回は早速、検索を始めよう! 振り切るぜ!
人力検索の登録質問数減少に関する要因分析

外部要因:
 1.ユーザー層の変化
  http://markezine.jp/article/detail/5832
2008年11月のはてな全体のリニューアルの記事です。それまでの技術系ユーザー中心の取り込みから、より広範囲のユーザーの取り込みへ"はてな"そのものの取組みが変わっていることが分かります。私見ですが、人力ユーザーの中心はどちらかといえば「技術系」それもWeb2.0以前からネットに親しんできたユーザーかと推察しています。(2006年以前に質問数が増加している点、コアユーザーの知見が技術系MLから流れてきた? と思われる傾向などからの推測)
 はてな全体としては、増加しているユーザーがそういった人力検索向きではないユーザーが増えている、(入り口が人力検索ではなく、他のサービス)ことは想像できますので、はてな内の他のサービスとの競合に負けている可能性はあります。
 

  2.他サイトのQ&Aサービスへの流出
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0805/23/news135.html
 2008年の情報ですが、2006年〜2008年はQAサイト全体で見てみると、ユーザー数は増加傾向、とくにYahoo知恵袋の伸び率は目を見張るものがあります。

この時期の日本全体のQAユーザーそのものは増加傾向にありました。ただ、他サイトのユーザーの伸びは技術系ユーザーよりも一般的な質問(恋愛であったり、食べ物や旅行といった身近な質問)のサービス利用ユーザーに支えられていると考えられ、多少の影響はあるにしてもはてなのユーザーを横取りした、という訳ではなさそうです。
そもそも、はてな全体のユーザー数は同時期においても伸びています。
 
  3.ネット接続方法に関する統計(回線種別、利用端末の推移)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/parts/image_for_link/34410-16226-2-1.html
世の中のインターネット接続そのもののインフラはどうだったのかを調べましたが、どうも2006年頃にほぼ全世帯にいきわたり、総数はその後は安定しているものと思われます。2007年度までしかデータが無いですが、この後はADSL→光回線などへの高速化が進んでいるものと思われます。
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20118048,00.htm
一方、注目すべき記事がありました。

個人のインターネット利用端末について見ると、携帯電話等の移動端末の利用者数が前年末から1098万人増加(18.8%増)して推計6923万人に達し、パソコン利用者数(推計6601万人)を初めて上回り、モバイル化がさらに進展した。また、インターネット利用者(推計8529万人)の過半数(57.0%、推計4862万人)は、パソコンと移動端末を併用する一方、パソコンのみの利用者は521万人減少した。

http://www.aichi-c.ed.jp/contents/network/portable/material.pdf
平成17年末までですが、推移情報。

それまでPCからの接続がインターネットの主流であったのが、携帯端末併用、若しくは携帯端末のみ、という利用が取って代わりつつあります。その分岐点がどうやら2006-2007年ごろと思われ、Iphoneの登場、携帯のダブル定額料金形態の市場普及により、さらに進行しているものと思われます。そういえば、一昨年当たりから、私の会社の新人もPC不所持、ネットは携帯のみという世代が散見されるようになりました。こちらは感覚値なので早計かも知れませんが、昭和60年代生〜の世代では特にPC離れが進んでいるように思われます。

 
以上、外部要因から推察されるはてなを巡る状況ですが、ユーザーのパイそのものは業界としては増加している。但し、それまで人力検索をメインに利用するタイプの技術系ユーザーは相対的に減少しており、人力検索を利用するのに必須である環境=PCからの接続環境については2006-2007年をピークにどちらかといえば下降線をたどっていると思われます。
 
もともと外部要因ってはてなの中でもあまり議論されていないし、自分でもどのくらい影響があるのか自信が無かったのだが、インターネットの世界としては「はてな」が流行遅れ、になりつつあるのかもしれん、という感は否めないんではないかな。

次回は内部要因です。

第二百七十九夜 人力検索を辞める日 其の七

 
 

http://q.hatena.ne.jp/1264351334
まさかこのタイミングでこの方から突っ込みが入るとは・・・いや入るとしたらハイク関連の方かもともとのターゲットにしていた情報系の方だろうなあとは思ってはいたのですが。
 
登録から24時間経過し、当初の目的のユーザーからの反応が無かった時点で、本アカが私だということは隠す気は毛頭ないのでこのダイアリからトラバ送ってます、(恐らく重々承知の上での書き込みだとは思いますが)、正直このコメントは困ってしまいました。折角これ以外のID応酬系の質問が落ち着いてきたところで、さらに「はてなの○○さん」などの質問があがり始めたこのタイミングで、この手の質問のコメント欄を炎上させるのは本意ではありません。なのでid:Reiaruさんには申し訳ないですが、コメントは質問の方ではスルーの方向で対応させていただきます。
 
サブアカウントを使ったのは実験+情報系の人に警戒されないためで、「めんどい」というコメントは情報系の方に向けたメッセージなのです。こんなので釣れるとも思っていないですが、暗に「あなた方のやってることは・・・」というのを指摘したかったからです。
補足しておくと私は疑問に感じたことは実験してみないと気がすまないようなテンションの高い時期があるので、情報系の人がやっていると思われる「アカウント切り替えて回答を連打」を少し体験してみたかったということです。つい先ほどポイント送信と思われる質問が立ちましたが、これで一人は人力から去っていくことと思われます。はてなも最後の換金部分は押さえているようですのでこの後処分云々のコメントが出るかもしれません。
 
テンプレート云々は、ここのところ携帯からのアクセスも試みているのですが、最近ユーザーとして増えてきているはずのDS、携帯、Iphone系など、非PC系ユーザーを取り込むのに、有効な手は無いのかなと考えていたところから思いついたものです。
現在携帯からは質問の登録・回答は元より、コメント記事の閲覧すらできません。さらにDOCOMO携帯以外ではポイントの購入すらできません(サポートメールではてな運営に確認しました)。(ただしPCサイトビューアーがあれば話は別です)人力のユーザーを増やすにはこれまで同様のサービス展開では先細りは目に見えていますし、新しいユーザーを取り込むのに一番手っ取り早いのははてなの他サービスを利用しているユーザーであり、そういう人たちを取り込むにはどうも昔堅気の技術系メーリングリスト上がりの考え方では通用しないのではないかと思い至っています。
 
なので質問のテンプレートということで

OS:「   」 ご利用のバージョン:「   」とか

とご指摘がありましたが、そういうものではなく、簡単に人力検索に遊びに入れるような過去質問のテンプレート、それこそ「はてなの○○さん」的なテンプレートを新参ユーザーが利用できると楽しいのではないかと考えています。
 
ダイアリーの日付が一日前なのは、本題を今日の日付で書きたいからで、特に意味はありません。(記載は1・27夜にしています)
あと最後に誤解のないように付け加えておくと、色々誤解され易い書き方をされてますが、私はReiaruさんのその尖がった部分は嫌いではないです。

第二百七十八夜 人力検索を辞める日 其の六

 
 
予想に反してだーれも引っかかりませんでしたね。
http://q.hatena.ne.jp/1264351334

子子子子子子子子子子子子子子
これと"同じような"クイズを教えて下さい。
 
質問の登録後最低20時間(21時まで)は回答は受け付けませんのでご注意下さい。
URLは書かないでください。
回答を開く条件は25日の夜以降に記載するのでそれを読んでから回答して下さい。

ちょっと厳しく書きすぎたのと、時期的に回答者の方々も注意しているのかと思います。普通のユーザーは全然警戒しなくてもいい質問なのですが。
サブアカつかったので質問回答履歴が無くて「ホントにポイント払ってくれるのか?」という警戒感もあったのかもしれませんね。
 
本当はここで少しは釣り上げておいて、ほかのユーザーの方への踏み台質問にしようと思ったのですが、そうは問屋が下ろさなかった模様です。まあ悪質回答者を警戒させるには多少は効果があったのではないかと思っていますが、どうでしょうか。
この後は純粋に質問に対する回答として楽しませてもらいます。


ただこの影響からか私のこの質問に限らず、猫避けならぬ、悪質回答者避けのオマジナイが入った質問が散見されるようになりました。
 
http://q.hatena.ne.jp/1264415551

また、過去の回答傾向がポイントゲッター的であると判断した場合、回答をオープンしないことがあります。
それではよろしくお願いいたします。

http://q.hatena.ne.jp/1264511605

・ただし、回答者の履歴によっては回答をオープンしない事もありますのでご了承下さい。

こういうのですね。
これらの質問がうまく機能するようであれば、今後悪質回答者避けには効果があるかもしれません。あくまで対症療法ですが。

逆になんでこうなるのかというくらい酷い状態になっているのが、
question:1264406636#title
質問者の方も当惑されているようで再質問を行っています。コメント欄にまでそれ系の宣伝文句の書き込みが続いています。
一番目を剥いたのが最初の回答者の回答文にあるURL。
つい最近まではてなダイアリーに別館まで作っていました。http://www.hatena.ne.jp/cyber--info/ 今はプライベートモードになっていますが。
 

さて、両者のどこが違うのかなと考えたところ・・・
 
上二つの質問文には明確に「変な回答は開けません」とのコメントがあること
上二つの質問者は人力検索を長くやっている方なのである程度名が知られている。
上二つの質問者のアイコンが特徴的でなんだか手強そう!

 
ということで、新規で質問される方はオマジナイメッセージを書いてさらにアイコンを特徴的なものにすればいいんではないでしょうか。
 
さらに急がない人は僕の「何時までは回答は受け付けません」というメッセージも効果があるかもしれません(笑)。
 
実際にサブアカウントで質問を起こしてみた感想ですが、これコメントにも書きましたが結構面倒くさいです。悪質回答者がどうやってるのか実際に体験してみようとの考えもあってサブアカウントとメインを切り替えしながら操作してたんですが、回答がついてたりコメントが入っているのを見る度に自分のログイン状態を確認して切り替えしなくちゃいけないし、この作業を回答の方で3-4アカウント持ってやってたとしたら面倒くさくてしょうがないと思われます。そりゃ文面にまで気を使わなくなるでしょう。これで一ヶ月続けばそれはそれでたいしたもんだと思われます。一アカウントにつきマシン一台欲しいです。
(実際はどうも fut573 さんの指摘のように複数のブラウザを同時に立ち上げているのかもしれないですね。私からみれば、そんな手間をかける馬鹿やるくらいならもっと真っ当な稼ぎ方いくらでもあるのに・・・と思わずにはいられないですが)
 

題の人力検索の話題ですが、結局今回も分析はできませんでした。(今後やらないわけではなく、大体読めては着ているのですが、逸れに対する証明やカウンターが思いつかないので足踏みしているのです)ハイクかどこかで書き込みを見たのですが、(確かid:Yoshiyaさん)この悪質回答者の問題と、人力検索の活性化の問題は分けて考える必要があると僕も感じています。同じ時期に問題提起をする質問が並びましたが、本質的にはこの二つは別の問題だということは以前からも思っていました。
悪質回答者の問題ははてなそのもののシステムに起因していることが多く、今後もキラーアイテム的な対抗策があるとは正直思えません。
(唯一の対抗手段は部分的にでも個人認証をやることでしょうが、2004年に一回引っ込めた案を今のはてながもう一回出してくるとは到底思えません。今の状況ならユーザーからの同意が得られやすいとしても、です)
ただ、この悪質回答者対策は対症療法的にはこういう地味な手段で少しづつつぶしていくことは可能だと思います。相手がいる問題なので。そして相手を根負けさせれば済む問題なのですから。いざとなれば楽天ポイントなどの換金手段を一時凍結発表するだけで悪質回答者は去っていくことでしょう。
 
一方人力検索の活性化の方はそうはいきません。放っておけばそのうち去っていく問題(労力の割りに報われないと気づく悪質回答者)とは異なり、はてなが手を打たない限り好転することは恐らく望めません。Yahooと教えてGooのサーバーがあるデータセンターが同時多発テロにでも食らわないと、はてなに芽は無いではないか、と今は考えているところです。
 
過去のはてなアイデアを探って、そのための手段として使えそうなものを探してみています。
 ・過去の優良回答者が去っていった要因を潰す策(黒リスト機能の削減、黒リストに対抗できるほど強力な白リストの作成、裁判はてな、はてなポイントの外部流出手段のカット)
 ・新たな人力ユーザーを取り込む策(人力キャンペーン、無料質問券、質問者後見人制度、はてなポイントの購入を簡易に(webmoneyの復活やDocomo以外のキャリアでの購入、特にIphone向け)、携帯や携帯端末ユーザーでも質問・回答のできるインターフェースの構築)
 ・取り込んだ新人ユーザーを育てる機能の充実(わかめマークの導入 、質問者後見人制度、ブクマとの連携の強化、ブクマのカテゴリに人力枠の追加、)
 
などととりとめもない状態でつらつらと考えています。(頭の中をまとめきっている時間が無いため、とりあえず覚書で。こういうのはゆっくり思索できるときまで無理に具体案に持っていかない方がいいでしょうし)
 
ただし私の考える基本路線は昔から変わりません。駄回答、ミス回答は叩きますが、回答者(ID)は憎みません。極端なことを言えば入り口は情報商材でも何でも構わないので、はてなに登録してくれたユーザーはそのうちの何割でもいいから白転換させて優良ユーザーに育てちまおう! というのが私の考えです。

話は変わりますが、サブアカウントの「子×12」の質問ですが、しつこく注目の質問に入り続けていて大変恐縮です。そしてこの質問に限らず、注目の質問の一覧が数日間ほぼ固定されたままになっています。
これは質問総数が減少している上に、判定の基準が硬化してしまっているのが原因ではないかと思います。正直注目の質問は日単位、時間単位でうつろっていてくれてもいいぐらいで、ぶっちゃけ「はてなの中川さん一押しの質問は今日はこれ!」ぐらいの恣意的なものであって構わないと思います。

いい質問を発掘していい回答者を育ててということを今人力を憂いているユーザーが必死に色々考えていますが、そもそもこんなものははてなでなければユーザーが個々に考えること自体がおかしいとは思います。(まあそこがはてなのいいところでもあるんですが)
でもいくらはてながユーザーの自主性を重んじるとしても、運営でないとできないことはありますし、今回は運営が何か手を出さないといけない状況であると感じています。誰かが人力検索を辞める日は明日かもしれないし、来週かもしれない、そして一度去っていった優良ユーザーはなかなか元には戻ってこないです。
 
なんだか取り留めのない文章になってしまいましたね。時間のあるときに改訂しておきます。
 

以下次回に続きます。

第二百七十七夜 人力検索を辞める日 其の五

言い訳ばっかで、ちっとも前に進まないじゃないかという批判は重々承知の上で今日も要因分析には入れませんでした・・・。冒頭でお詫びしておきます。
 
代わりにと言ってはなんですが、其の一で挙げたグラフに反応いただいた「人ま会」の方から、過去の質問・回答のデータをお借りさせていただきました。
id:Yoshiya様、恐らく並々ならぬ手間をかけたデータかと存じますが、通りすがりのユーザーからの勝手な申し出に快くデータの提供を許可いただき、まずはお礼申し上げます。
 
さて、お借りしたデータの紹介ですが、内容は2001年〜2008年の曜日別・時間帯別の登録数のデータです。かなり詳細な分析が可能なのですが、ここでは私なりに推論を立てた上で下記のような推移データに集計させていただきました。
 
1.コアタイム(月〜金 8:00〜18:00)
2.ALL (全曜日全時間帯合計)
3.非コアタイム(2-1)
 

です。コアタイムというのは事務労働者のコアタイムを想定しています。はてなを主に"会社から利用するユーザーが多く含まれる時間帯"です。

 
お借りしたデータでは質問と回答のそれぞれにデータが集計されていましたので、そのまま活用させていただきました。

正直、あまり有意な点は出ないんではないか? と想定していましたが思った以上に分かりやすいデータが出てきました。より分かりやすいように私が注目した箇所を赤字にしました。
 
今回はグラフではなく、対前年比の数値を使っています。全体の数量が下降線を描いているのはもう既に分かっていますので、今回の狙いは「どこで」「どんな特性値が」「どの順番で」下降しているのかを炙り出したかったからです。
 
最初の注目点は「質問」の2006年(対2005年比)のコアタイムの数値が既に減少に入っている点。
全体で見れば増加傾向がまだ続いていますがコアタイムに限ってみれば既に下降線に入っています。ここでの数値は2006年全体の数値が2005年全体の数値に対して減少しているという値なので、2006年半ば(恐らく上期中=夏前)から下降していると考えられます。

質問数はまずコアタイムの利用分から減っていきます。

 
次の注目点は、「回答」の2006年の数値が急激に落ち込んでいる点です。これは全時間帯に共通です。「質問」は翌年に遅れて数値が出ていますが「回答」については全体に2006年のかなり早いタイミングで急激な落ち込みが始まっていることを示していると推察できます。
 
三つ目は1質問当たりの回答数ですが、これの現象はもっと早い段階、2005年から現れています。これは上の二つとは逆にはてな全体にとってはいい意味だと思われます。というのも登録数の絶対値としては「質問も回答も対前年を上回っているが、回答よりも質問の方が伸び率が高かった」ためにこういう結果になっているからです。
だいたいこの時期とリンクします。
http://hatena.g.hatena.ne.jp/hatena/20050224/1109233921
この機能はその後、他ユーザーの追加履歴を参照するオプションが加わったり、その人数が一桁から二桁に変更となったり、さらにはそもそもそのオプションが実装されていなかったりといった不具合等、悪く言えば迷走を経ていくことになります。そして今日に至る様々な問題に繋がっています。
 
さて、では回答拒否問題が全ての元凶かと言えばそうとも言いがたく、あちこちのデータを調べていくうちに複合した数々の要因が組み合わさっているものと考えています。(ここで要因の可能性のあるものを列挙して、その要因分析図を作って、それに関する意見を求める質問を立てようと考えていたのですが、今週末個人的に時間がとれなかったために申し訳ないですが後回しにします。)
 
一つだけ興味深い外的要因を見つけたのでそれを紹介しておきます。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0805/23/news135.html

Wikipedia利用率、米国より日本のほうが上 Q&Aサイトも好き?
「Yahoo!知恵袋」の月間ユニークユーザーが昨年の2.7倍に増えていることが分かった。Wikipediaの利用率も、米国より日本の方が高かった。

2008年05月23日 19時28分 更新

元記事(pdf)
http://csp.netratings.co.jp/nnr/PDF/Newsrelease_04222008_J.pdf
 
2006年〜2008年はQAサイト全体で見てみると、ユーザー数は増加傾向、とくにYahoo知恵袋の伸び率は目を見張るものがあります。


この時期の日本全体のQAユーザーそのものは増加傾向にあったのです。他サイトにはてなが食われた可能性は否定できないですが、少なくとも社会情勢的にははてなを利用しているユーザーが減る理由は薄かったと推察できます。
 
ということで要因としてははてな独自のシステム要因、ユーザー要因、他サイトからの攻勢などによる要因、といった3つくらいに絞れるのではないかと思われます。
 
次回はこれら要因の中で2006年の夏に影響のありそうなものをピックしていきたいと考えています(はよやれよという突っ込みが多そうです・・・)。
 
追記:本当ははてなの運営が稼動している月曜日に併せて関連質問をアップする予定だったのですが、分析を進める方が追いついていないので、私の今回の趣旨からははずれますが、別の質問を人力にかけておくことにします。というのもここ数日、私やkityoさんの登録したはてな関連の質問と競うように、ID偽装に絡んだ質問が大量に登録されて、一部のユーザーの標的になっているからです。
 
以前にこの手の質問に絡んで一回だけ横槍を入れたことがあったのですが、基本的には放置するスタンスを取っていました。が、情報商材の話題やらが飛び出してきて正直うんざりすることも多いため、遊びの要素も含めた上でこんな質問を投下したいと思います。

 
質問そのものは単純です。

子×12
"これと同じようなもの"を探して下さい。

ただしこの後に条件を明示します。
 
質問の登録後最低20時間(21時まで)は回答は受け付けませんのでご注意下さい。
回答を開く条件は25日の夜以降にに記載するのでそれを読んでから回答して下さい。


後で下記を記載する予定です。


※25日の21時までに登録された回答はオープンしません。
※その他の回答者も回答履歴を閲覧した上でオープンします。
※この質問で質問者からオープンされなかった回答のユーザーは上記条件をクリアできなかったユーザーとして色々とコメントさせていただくかもしれません。
※オープンした回答に著しい不具合が認められた場合はキャンセルする可能性があります。

 
ここを見ている方へ。
私の本アカウントも長い履歴を持っているので質問はサブアカウントを使います。


情報商材系のユーザーを炙り出すのが目的のため一般ユーザーの方は取り扱いにご注意下さい。
 

悪戯交じりの質問をするのは久々なのでどれだけ引っかかってくれるかは不明ですが・・・。

それでは以下次回へ

第二百七十六夜 人力検索を辞める日 其の四

其の四は下書き中です

其の一を書き始めるときには、これが4やら5まで掛かるような中身とは想定してませんでした。当初の中身とは違った方向に進んでいます。まだこのブログ自体は300夜にも達していないので、なんだか「アシュタロス編」みたいな展開になってしまいましたね。あんまし根つめて追い込み過ぎる(何を?)のもどうかと考えたので、少し肩の力を抜いて、其の四はすすめていこうと思います。

■前回までの宿題

人力検索での回答拒否関連の経緯
http://q.hatena.ne.jp/1106124624
私は反対に入れてました。
人力検索でのユーザー層分布(年代・職業別のアンケートがあれば尚良し)
・はてな全体のトップページの推移

・ポイント消費率の推移
・アクティブユーザーの推移
・ポイント購入方法/換金方法の推移(廃止された方法、追加された方法、その時期)
・他サイトの動向(できればユーザー数の推移)
・はてなに限らずQAサイトを利用するユーザー層の分布図
・上記ユーザー層の人口推移
・2006年以降の社会情勢(特に公的/私的ネット利用についての社会情勢)
・ネット接続方法に関する統計(回線種別、利用端末の推移)
 
それでは検索を始めよう!