第二百八十七夜 【ここはどこでしょう】alpinix version

きみも参加しよう!【ここはどこでしょう 其の十】 ついに、私も出題者になってしまいました、このシリーズ。 ついかのヒントは、正解が出なかったら一日おきにコメントに書きたします。 キーワードまたヒントになる別の画像を一つづつ書き足していく予定です。 ___________________________________ 【ちゅういしてね!】 どうやって探したかもくわしく書いてくださいね。 あてずっぽうの回答は0ポイント、悪質な回答だった場合は回答拒否に入れてコメントにも書きます。 回答の書き方↓ ?場所:「○△◇からみた ○△◇かわ」 ?証拠となるサイトのURL:http://hogehoge.co.jp/hoge.jpg (一行目二行目に↑これを書いて、その下にどうやって探したかをくわしく書いてね) オープンは夜22時以降です。 (本日16日から正解が出るまで毎日:質問者の都合により22時より遅れる場合があります) アワテモノさん投稿防止のため回答受付は16日、夕方頃までわざと締切状態にしてあります。 f:id:alpinix:20100316114614j:image(←画像がアップされなかったときの予備リンク。右上と同じ写真です。)


初めて出題者側に立たせていただいた【ここはどこでしょう】シリーズの解説やら何やらです。ちょびっと長くなってしまったのと、ある方にidコールしたくなったのでダイアリの方に書くことにしました。ちなみにほんとに読んで欲しいのは解説やら何やら何やらの方だったりします(笑)。

■問題作成に当たって
2つ前に参加したmeefla さんの質問にも書きましたが、この手の検索問題って"はてな"でやるのは質問者側のハードルが高いです!
http://q.hatena.ne.jp/1268143804#c174147

今度は自分でも出題者側に立ってみたいですね。でも二重、三重の罠を貼っておかないとはてなの検索達人相手にはなかなか太刀打ちできないですね。

ちなみに一つ前のMEI-ZA-YU さんの質問は質問を見つけた時点で終了してしまっていました。そこで最低でも丸1日は参加できる(悩むことができる)期間を設けたいとの思いから、今までの【ここはどこでしょう】シリーズからは敢えて逸脱しているルールで作問することにしました。

目標は2つ前のmeefla さんの時のように数日間楽しめる問題でした。
http://q.hatena.ne.jp/1268143804#c174186
kanan5100さんのコメントにある

いくつかヒントが出てからようやく正解にたどり着ける

です、3日間くらいを想定してヒントとなるキーワードや同じアングルで岩手山が写っている最近の画像とかを用意しました。
 

■「幾何の問題と見せかけて関数の問題」by石神 について
設問を作成するに当たって、まずは過去の回答者の捜索傾向を調査することにしました。すると、早々に回答にたどり着く回答者は「写真の中のわずかな特徴を元にキーワード検索、それもgoogle画像検索を多用して捜索している」ということが浮かんできました。彼ら達人は絨毯爆撃並みの検索量で攻めてきます(笑)。画像検索した結果を100ページくらいは平気でなめてくることが想定されました。

この方法をとってくる回答者たち(それもかなりの手錬れ揃い)、彼らの裏をかかないといけない・・・ということでたどり着いた私なりの結論は「画像の中に画像を検索するための特定のヒントがあったら質問者に圧倒的に不利」でした。そこでこの指針に従って徹底的に特徴の無い画像を探すことにしました。加えて一番恐れていたのが「その場所にいったことがある人」が回答者に混ざっていることだったので、できるだけ古い写真、それも今とは景色が変わっているぐらいの古い写真を探しました。
 
その条件に合致したのが問題の写真です。
 
質問者の罠の一つ目は、質問の形式はできるだけ過去の【ここはどこでしょう】と同じ形に合わせることでした。この質問が過去と同じ方法でたどり着ける(写真だけをようく見れば回答にたどり着ける)と回答者に思わせることにしたかったからです。実際には次に書くキーワードを画像とは関係なく入手し、石川啄木にたどり着いてからあの画像を見ないことには、誤った方向に進んでしまうように仕組みました。これで最低1日は稼げると踏みました。「幾何の問題と見せかけて関数の問題」の意味はこういうことです。そもそもこの質問はいつもの画像検索ではなく、設問からキーワードを探し出す「なぞなぞ」になっていたというわけです。
 
一方最初から皆さんの衆目に晒した状態で、重要なキーワードを設問に仕込みました。このキーワード「きつつき」と最初に出す予定のヒント「手をようく見れば・・・」を組み合わせれば啄木にたどり着けるように、です。今回一番手間がかかったのがこのキーワードを仕込む作業でした(笑)。敢えて12才制限を外したのは、ここで設問全体をひらがな交じりの違和感のある文章にして、わざと平仮名を多用し縦書き読みのキーワード「きつつき」を、木を森に隠すようにカモフラージュしたかったからです。元々小学生に回答は難しかろうと思い、最初は13歳以上でスタートするつもりだったのですが(直近2つの過去質問もそうなっていました)、そういう思惑があったためコメント欄は普通の文章なのに質問文だけがあんな変な文章になったわけです。これが罠の二つ目。
 

これに気づいた人、どの段階で気づいたのか教えて下さい。もし開始の瞬間に気づいていれば誰よりも早く石川啄木にたどりつけていたはずなので。


■  整理しますね。

きつつき → 啄木鳥 
手をようく見れば → じっと手を見る

ということで石川啄木がキーワードになります。

この先はいろんな方法があると思いますが、啄木縁の土地で川があってといえば北上川には簡単にたどり着けるでしょう。
(バックに岩手山が写る構図の写真もあったがわざと外しました、第二ヒントの予定だった画像でchinjuhさんの回答に入っています)

なので橋は鶴飼橋だろうというところまではたどり着けると思います。

回答としては「渋民村から見た北上川」若しくは現在の「渋民公園から見た北上川」で正解にするつもりでした。
証拠写真としてはchinjuhさんの回答のページに想定のものが両方載っています。

ちなみに鶴飼橋 北上川 で画像検索すると

http://www.takuboku.com/furusato/furusato.html


木製の吊り橋だった当時の鶴飼橋が出てきます。1936年のもので問題に使ったのよりも古い写真です。

で、問題の画像を検索する方法ですが、
 
"渋民村から見た北上川" googleの通常検索ダブルコーテーション
 

です。ダブルコーテーションを使わないと検索数がすごいことになるうえに、画像検索すると今度は出てきません。何故かは大体想像がつきますが、こういうマジックがあったのもこの画像を問題に選んだ理由でした。
 
検索結果です。(日が経つと同じ検索条件でも結果が変わってくるので魚拓とっときます)

 

そして出てくるのが次の二つのサイトです。
(もし元画像までたどり着く人がいたらgooの方を先に見つけて欲しかったです。理由は下に書きます)


http://blog.goo.ne.jp/como-esta2006/m/200610
http://d.hatena.ne.jp/domani07/20070914

ということで回答に至るまでの解説はここまで、QEDです(笑)。



■解説やら何やらの「何やら」の方
この写真を選んだのは画像そのものがgoolge検索に引っかかりにくいこと、白黒画像で尚且つ場所を特定できる特徴のあるものが殆ど写っていないこと(もう少しアングルをあげるか引いて撮っていれば、バックに岩手山が写りこんでいたはずです)、古い写真のため現地の人若しくは行ったことの有る人でも記憶の映像とリンクしにくいこと、この場所が有名な場所ではあるが現在の画像とは変わりすぎている点でした。

でもそれ以外にもこの写真を敢えて選んだ理由があります。

まずはこのコメント
http://d.hatena.ne.jp/domani07/20070914

啄木のふるさと・渋民村から見た北上川の風景。
旅行中、何百枚と写真を撮ったけれども、
この写真は、特に好きな1枚だ。

サイト内にはかなりの数の写真それもモノクロの貴重な写真がある中で、この方が「特に好きな1枚」として選んだこの写真に何か運命的なものを感じました。 


さらにgooブログの方の記事もよく読み比べているうち、二つのサイトは恐らく同一人物らしいと分かってきました。(どっちかがどっちかのミラーのようです)どうも昭和44年に自転車で走破した記録を37年経ったある日にブログにしたためたようなのです。ですが、その過程で「この写真どこだっけなー」ということに陥ったようなのです。
 
比べていくうちにGooブログの方には問題の画像の前後に補足の記載があることに気づきました。
 

20歳の頃は、この写真の1枚1枚を、終生忘れることはないだろう…
そう確信していたのでしょう。 だから、何の説明もつけなかったのだと思います。
あ〜ぁ、今から思うと、詳しく写真説明をつけるべきでした。
人の記憶など、いつかは途切れていくものなのですから (グスン)。

だが偶然にもこの景色を見た方から連絡があったようで、奇跡的にこの場所が判明した経緯が載っていました。

北上川の写真に架かる吊り橋が鶴飼橋という名前だと、いま、初めて知りました。
提供してくださったHPの写真は、自分の撮った写真と角度がよく似ています。
あらためて、カラーで見ると、感慨深いものがあります。

ご本人は吊り橋が鶴飼橋とは覚えていなかったようですが、記事を読んだ方から連絡があったようなのです。
(ちなみに恐らくネット上にアップされている木製の鶴飼橋がこれほど鮮明に写っているのはこの写真だけです。かなり不鮮明なのがもう一枚年配の方のページありました。chinjuhさんの回答にあるページです)
 

記載はさらに続きます。

僕が訪れたのは、昭和44年ですから、設立の僅か1年前のことでした。
渋民村も、今では盛岡市になっていて、何だか浦島太郎の気分です。

   
     教えていただいたHP掲載のカラー写真

このブログは、遠い、夢になりかけた記憶を呼び起こして書いていますが、
今、あなたのおかげて、旅のおさらいをさせてもらっていることが、夢のようです。
こんな、不思議な展開が、現実の人生に、あるのですね。

まるで、時代(とき)をかける少女が、僕を、37年前に連れ戻してくれたように…。


このページそのものは2006年から更新が止まっているらしく、情報量の割にはgoogleページランクが異様に低いです。内容量、情報の貴重さからみればもっと検索上位にすべきものだと思うのですが、"ネタが旬かどうか"で判断する今のページランクシステムでは零れ落ちてしまう、でもとってもいい感じのサイトです。

昭和のこの時代にカメラを持って自転車で東日本を一周し、37年経った後にここまで見事に旅行記を復元した行為に素直に感動したこと、
 
そして何より、いろいろな偶然が重なって37年ぶりに写真の場所を知ったこの方の感動が伝わってきたこと。
 
できればその感動を【ここどこでしょう】に参加している人力検索の皆さんにも紹介したくて、かなーりいろいろ無茶な設問になりました(笑)
 
このサイトは今は更新はされていませんが、これをきっかけに新たな動きがあると嬉しいです。
id:domani07
無断で画像をお借りして申し訳ございませんでした。今はしっかりくっきりリンク紹介させていただいてますので何卒ご容赦ください。
 
そして3日間、お付き合いいただいた回答者の皆さん、ウォッチリストに入れていただいた皆さんありがとうございました。
 
こういう質問でウォッチリスト20人超えできたことは質問者冥利に尽きます。
 

さすがに疲れたので、2回目はとーぶん無理です。
 
また新しいネタが仕込めたら投下するかもしれません、そのときはまたよろしくお願いします。
  
 
 
 
 


追記:あと怖かったのが「そもそも質問者はこんな特徴ない画像、どうやってインターネットの大海から探し出したんだ?」という視点から探される回答者が現れることでした(笑)。逆説的なやり方ですが、実際のところ、私が検索作業を始めてからこの画像を初見するまで、作業開始から15分くらいしかかかってないんで(汗)。
 
それ以降はずーと問題文の仕込みやら、正攻法で検索したときにどうやっても"ヒットしない"ことを検証するのにひたすら手間をかけていたのです。
 
こちらはさすがに杞憂に終わりました。