あるぴにっくすの人力検索着想ノート其の一

人力検索に関する記事は今じゃないと書けない気がする。
おそらく第一線を離れて数か月も経てば、ヒリツクような緊張感の中で質問していた感覚を忘れちゃうと思う。
そうなってから書いた文章には余り意味は無いと思うんだ。

 
前の記事でああは書きましたが、今の人力検索でこそ楽しめる質問だってきっとあるとは思います。それを見つけるのはもう僕でないのかな? というのが前回の記事で書きたかったことなのかもしれません。暫くすればここの書き込みも人力検索関係の話題から離れていくのかもしれないですが、今暫くは余韻に浸るように、まだ記憶が鮮明な内に徒然なるままに書き残しておこうと思います。いわゆる舞台裏ってやつです。
 
2010年に質問主体のユーザーになる、と決めたときにまず考えたのは「注目される質問を作らないと意味がない」ということでした。質問そのものの完成度や美しさを誇ってもしょうがない、そもそもは「面白くて、オリジナリティのある、そして他のユーザーが真似したくなるような質問」を数多く作り出さないと人力検索は盛り上がらない。そのことを主眼に置いていたからです。
今後、一人でも僕の質問を真似して人力検索を盛り上げてくれる人がいれば、それは嬉しい限りです。
 
さて、「人力検索着想ノート」と題したのは、せっかく人力検索で質問するコツを掴んだ(と僕は思っている)のにそれを残さない手はないかな、ということで、自分なりのまとめや、「あの時は実は」などの振り返りをしておこうと思ったからです。
 
別に誰が見てるとも思っていないですが、数か月後・数年後に人力検索でうまく質問したいなあ、と悩んでいる新米質問者さんが土中から発掘した化石やモノリスのように、参考に/反面教師に、使ってもらえたらいいなあ、との希望的観測くらいは持っています。
 
■注目質問に挙がるには
人力検索には多くの質問が上がりますが、注目質問に挙がるのはごくわずかです。注目質問に挙がるかどうかはウォッチリストに入っている人数により決まります。ページ閲覧数とかは一切関係ありません(2011年10月現在)。更新時間が大体2時間おきくらい、というラグがありますが、それは誤差の範囲とみていいと思います。というのもウォッチリストはブクマと違って瞬間的に跳ね上がることは稀で、数日かけてじわじわと上がっていくものだからです。
以下私の推測も混じっています。
 
ウォッチリストを活用するユーザーというのは人力検索をかなり使いこなしているユーザーです。その目的は第一に「質問の結果を見たいから」が多数だと思われます。回答したいから、という理由で入れるユーザーの方が少数だと思われます。それは「回答するならその場で回答しているから」であり、あとからゆっくり考えてというパターンでBAにたどり着くことが少ないからでしょう。
 
リニューアル前であれば後から回答するために、ということもあったかもしれませんが回答即オープンの現状では後から回答するためにウォッチリストに入れる、というユーザーは更に減少しているようです。リニューアル前は20ウォッチャー程度集めないと注目質問のトップにくることは珍しかったのですが、リニューアル後は10〜15程度で十分トップにランクインします。ユーザー層そのものが変わったことも大きく影響しているでしょう。
 
さて、この注目質問ですが、リニューアル前は7日間、つまり質問が終了するまで固定でした。リニューアル直後はロジックが複数回に渡って変更され、7月ごろに今の「登録開始後5日間程度の質問が対象」に落ち着いています。(2011年10月時点)これはまたしばらくすると弄られるかもしれませんが、当面はこの「5日間」という線で検討すべきでしょう。
 
ウォッチリストを集めるためにはポジティブなウォッチャーを集める必要があります。できればリストを公開しているようなユーザーに追加してもらうとより効果的です。ちなみにリニューアルに際していくつか言われることがありますが、この「ウォッチリストに追加する」のUIは以前に比べて格段に向上している、と私は思っています。画面遷移しない分、確実に追加されやすくなっているはずだからです。回答即オープンのため「継続してウォッチするユーザー」が減っていますが、それだけに魅力ある質問ならウォッチャーを集めることはできると僕は思っています。
 
・地味な作戦
地味な作戦ですが、やはりまず「自分がリストに入れる」(笑)は重要です。0と1じゃ見た目も大きく違います。あとはタイミングです。経験的には夜中より昼間の質問投稿の方がいいようです。それはリスト画面1ページ目に表示される時間帯の関係ではないかと思っていますが確かなことは言えません。あとは100でいいからポイント付きにすること。
そして一番重要なことは「投げっぱなしにしないこと」です。
 
最も重要なウォッチャーは「リピーター」です。あるぴにっくすが毎度毎度、注目質問の上位に質問を上げることができたのは過去の質問に参加してくれたユーザーへの返信や質問のフォローがあったからだと確信しています。
http://q.hatena.ne.jp/1290007944#a1047487

今では質問登録してるのを見たらとりあえずウォッチリスト入れておけ!時間あって答えられそうなら回答するぞ!なユーザーの一人でありますので、もっと前から知っていればなぁと思ったりなんかしちゃったりして。

じんま会総裁のgoldwellさんからこのコメントをもらったとき、僕は嬉しかっただけでなく、とても重要なヒントをもらったと感じていました。
リピーター確保が注目質問への一番の近道であるということ 
 
経験的に質問と質問の間隔を開けると、どんなに自分が自信のある質問だったとしても空振りに終わったり、ネガティブ要素が多い質問だと敬遠されたりすることがありました。それは裏を返せば、継続的に「とりあえず入れとけば面白いことが起きそう」という質問を投下して、ウォッチリストにいつもあるぴにっくすの質問を追いかけさせることができれば(つまりブログでいう継続読者です)、注目質問に上がる確率が上がる、ということです。
 
そっちの方(「とりあえず入れとけば面白いことが起きそう」という質問を作ること)が本質的には難しいんでそれはまた改めて次回に。
 
感覚的には1週間から10日。それは注目質問の期間が5日間であることに起因します。それ以上質問投下の間隔が長いと回答者から忘れられる恐れがあります。
 
ベストアンサーをつける、配点に傾斜をつける、回答に返信をつける、といった基本的なことは当然押さえて、という前提ですよ。
あと重要なのは(もちろん僕はポーズでやっていた訳ではないですが)、ダメな回答をした回答者への対応です。他の回答者と同じに駄目な回答を扱うのは、質問者への信頼度を低下させるのでとても危険です。なので対処は常に難しいです。
一番難しいのが、悪意の無いダメ回答。次に繋がってくれるようにやんわりと窘めることも多いですが、大抵はファーストコンタクトであることが多いので、何回かに一回は反発があります。でも一々気にしない。
 
そういうユーザーこそ(回答拒否には入れずに)次を待つようにしていました。
 
ということで、纏めると
・定期的に質問を挙げる
・ネガティブ系の質問は避ける
・リピート閲覧者を大切に
・質問の良し悪しには敏感に対応
 
といったところです。面白くないですね(笑)。
 
ということで次は、どうやって「とりあえず入れとけば面白いことが起きそう」な質問を作るか、に移りたいと思います。
といっても「普段の生活の中に"何故?"を取り込むだけなんですけどね」
 
以下次回