第二百二十九夜 ワインの日

前話を書きながらテレビを見ていたら「世界うるるん・・・」でアイスワインの収穫をやっていました。
 
実は先日細君の会社の知り合いから頂戴した貴重なワインがそれだったようなのですが・・・なんだかよく覚えていません。所詮は米の国の住人ということですね。
 
調べてみました。
 
http://www.japan.germanwine.de/quality/Eiswein.htm

ドイツではすでに1842年以来アイスワインが造られた記録が残っています。もちろん当時のワイン醸造家たちはそれとは知らずに、従来の収穫シーズンに霜が降りてしまい、にもかかわらず摘み取り醸造したところが驚くべき味と香りの素晴らしいワインが出来上がったということです。

http://www.cig-jp.com/01/

 アイスワインとは一言で表現すると、"凍った完熟葡萄から造られるワイン"です。1794年の冬、ドイツのフランコニアの農場で、世界初のアイスワインが生まれました。その年のフランコニアは予想もしない霜に襲われ、熟した葡萄がそのまま放置されたために凍ってしまい処分することになりました。貧しい農民たちは、捨てるはずの葡萄で僅かなワインを造ったところ、とても甘みの強い、芳醇な香りのワインに仕上がりました。この奇跡的な偶然から生まれたのがアイスワインなのです。 これは、完熟し、果糖分の高くなった葡萄の実が、真冬の寒さによって果汁が凍結し、その実を凍ったまま搾汁したために、水分が氷として残ることでさらに果糖分が凝縮され、非常に濃厚で強いフレーバーのワインとなったのです。

水分が凍って少なくなることによって濃縮された旨みの強いワインが出来上がるそうです。
 
氷点下8度以下という条件で収穫する、その手間とあいまって「貴重な」ワインという品格も上がったということなのでしょう。
 
現在ではドイツではなく、気温状況のいいカナダ産のアイスワインが有名なのだそうです。「うるるん・・・」の取材先もカナダでした。
 
まあ、ここで書かれている、

作業は真冬の極寒の早朝に一粒一粒手作業で行い、大変過酷な労働となってしまうこと。つまりアイスワインは収穫から生産まで非常に手のかかった希少性の高いワインなのです。

というのは「うるるん」の映像を見て嘘っぱちだということは分かりましたが、貴重なことにはかわりが無いでしょう。番組では清水圭が石坂浩二に「これって氷点下12度の冷凍庫に入れて収穫したら駄目なんでしょうか?」と聞いたところ石坂が「同じ味になるでしょう。でも禁止してるんでしょうね」(なぜか石坂浩二はこういうことに詳しい。司会の徳光にカメラが向くことは無い・・・)
ということで、アイスワインはその製法を守り続けることで貴重さをも守っていることは間違いないようです。

急にワインが飲みたくなりました。そういえば近くのコンビニでワイン買えたなー。ということで行ってきます。
 
 
 
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財布忘れた、いやマジで。(ワインの棚を見てるときに気がついた。レジいく前でよかった)
寒い中往復したのでさすがにワイン飲む気も失せました。黙々と続きを記入。
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「今夜の世界遺産は「世界に3箇所しかない貴腐ワインの産地(ハンガリー)」」
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狙ってます? 僕を・・・。
 
貴腐ワインといえばあの琥珀色のなんともいえない色と濃厚な甘みで女性に大人気なワインです。細君の好物でもあります。
サントリーのホームページから
http://www.suntory.co.jp/jiten/word/a_n_165.html

腐葡萄からつくられる甘味の強いワイン。
このワインを日本では貴腐ワイン、ドイツではトロッケンベーレンアウスレーゼ(TrockenBeerenauslese)と呼びます。フランスでは、特に貴腐ワインに対する呼び名はありませんが、ボルドーのソーテルヌ(Sauternes)地区のシャトー・ディケム(Chateau d'Yquem)で代表的な貴腐ワインをつくっています。歴史的にはハンガリーのトカイ地方が古く、オーストリアでも貴腐ワインがつくられています。
日本では、サントリー山梨ワイナリーで1975(昭和50)年に始めて貴腐葡萄を収穫し、3年後の1978年に「サントリーシャトーリオン ノーブル・ドール」、「 同 ノーブル・ダルジャン」が発売されました。
貴腐のおこりやすい品種は、セミヨン、リースリングなどの果皮の薄い品種。黒葡萄品種では色調が悪くなってしまいますが、ドイツでは黒葡萄を原料とし、ごくまれに貴腐葡萄からベーレンアウスレーゼやトレッケンベーレンアウスレーゼのロゼワインがつくられています。

ちょっと分かりにくいので、もう一サイト、
http://www.kscellar.com/kaisetu-kifuwine.html

貴腐ぶどうが造られる上で大きな役目を果たしているのが、貴腐菌(ボトリティス・シネレア菌 -灰色カビ菌)と呼ばれる菌です。 ぶどう畑にはさまざまな菌がおり、それらの害からぶどうを守るために、つくり手はこまめに畑を観察し、手入れを続けます。これらの菌の中でボトリティス・シネレア菌は特殊です。普通この菌は熟成途中のぶどうに付着してぶどうを腐らせてしまいます。ところが限られた地域で、一定の気象条件が整うと貴腐菌の役割が変わります。 その条件とは、夏の間晴天の日が多く、9月から収穫するまでの間、朝もやが立ち、午後になると晴れるというものです。このような気象条件で、成熟したセミヨン種、リースリング種などの、果皮の薄い白ぶどうの表面に貴腐菌が繁殖すると、果皮の表面のロウ質が溶かされ、そこから果実の水分が蒸発します。するとぶどうはエキス分(糖分)だけが凝縮した状態の、糖度の非常に高い干しぶどうのような状態になります。これが貴腐ぶどうです。貴腐ぶどうから造られるワインは糖度が高いため発酵は長い時間をかけてゆっくりと進みます。また、ボトリティス・シネレア菌によってグリセリン、グルクロン酸など、さまざまな物質がつくられ、複雑な風味が生まれます。

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やっぱり今日はワインの日のようです。事情で現在アルコールを飲めない細君を尻目にイソイソともう一度コンビニへ。
 

今度は財布忘れないように・・・。
 
 
赤ワインの方が好みなのでコンビニの棚からワインを探します。値段とラベルの格好良さで選ぶのですが、いいのが見つかりました。でも冷蔵棚です。
 
 
赤ワインなのに・・・。裏のラベルを見るとやはり
「お飲みいただく適温は15度です」
外気温は5度くらいでしょうか。冷蔵棚なので明らかに瓶の温度は10度以下です。

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「これください」
 
ワインの日と決めたからにはこのぐらいでは引き下がれませんでした。