第三百二夜 マネジメントと教育の親和性についての雑感
出生率を上げる云々の話題が政策サイドでも取り沙汰されるようになりましたが、それとは無関係ではないよ、というレベルのお話。
子育てのための保育施設の充実やら、シングルマザーでも社会的に認められる社会やら、女性のM字曲線問題やら、「女性手帳」やら「女性手帳」やら「女性手帳」といった切実な「生める(生ます)環境/」の構築はもちろんですが、それとは別に「育てる環境」も改善していく必要があるだろうな、と感じます。
いや、別に「女性手帳」に恨みがあるわけではないですよ、決して。
でもそいう強迫行為を伴うお上からの政策って裏の意図が透かし見えてしまうので逆効果だと思うんです。既に枝葉の部分だけ切り取った反発や中傷や炎上狙いのマトメなんかがそりゃまあ、雨後のタケノコのごとくあちこちで目を出してますし。
では何の話かと言いますと、大学卒業(22歳〜)まで育てきって一人前、といった子育ての金銭的・時間的負担の増加もさることながら、昭和時代からひきずる「子育ての難しさ」の負担・プレッシャーを、どうやって親となる身の人達の意識から軽くしてあげるか、ということです。
「だって、子育てって難しいんでしょう?」
こういう反論に正面から回答できる知恵って重要だと思うんですよ。
その一つの答えがこれだと思うんです。
今、中堅サラリーマンに「管二病」が急増している
*1
嫌な上司のかわし方? いやそうじゃなく、マネジメントの話。
教育熱心な企業だとマネージャ育成のために手間暇かけて「手法」の具体的な手段をレクチャーしているけど、これって結構「子育て」に流用できるんではないかと常々思ってます。
というか、根っこの問題・課題とされているところに部下≒子供の共通点があるだろう、と。
数年前の常夏さんの小説のヒット関係なく、企業のマネジメントの世界ではマズローからドラッカーに至る哲学の教えはもちろん引き継がれてていて、「人間性の尊重」というは時代を越えた永遠のテーマなんだなあと思い知らされます。
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こんな上司が部下を追いつめる―産業医のファイルから (文春文庫)
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個人的には「親は子供を教える(教育する)には向いていない」と思っていて、環境を整備してあげるだけのゼネラルマネージャに徹するべきだと思ってはいるが、昨今の少子化・核家族化・学校教育現場の教員不足の状況ではそうも言ってはいられない。
親が直接「教える」場面は避けて通れないのです。
「やればできるはず」
自分も含めて子を持つ親に共通の認識だと思うし、否定する必要はないんだけど自分がやってきて(等しく美化された)子供に求められる立ち居振る舞いって教条的なんですよね。
どうしても「一定水準以上」のアウトプットを求めてしまう。具体的にいうと○○さんちの○君にできてうちの子ができないのは許せない、もっというと自分が子供の時は・・・、というアレです、はい。
リンク先の引用記事を読んで思ったのは「ノルマを課すばかりでマネージメントしない」というパターンが子育ての現場に多そうだな、という感想。(我が家も気をつけないとそうなりがち)
「出来たところまでは誉める」「ストロークを上手く活用する」「ヒアリング重視のコーチング」といった技術の話なんかは、そのまま教育の現場、それも子を育てる親御さんに展開できそうな気がしています。というかすべきだと思います。
そういう知識を広めることは「生むことへのハードル」だけではなく「育てることへの漠とした恐れ」のハードルを下げることになり、ひいては少子化対策への一助になるんではないか、と密かに思っていたりします。
常夏さん風にタイトル付けると、
「もしも出来ちゃった結婚の晩婚夫婦がドラッカーのマネジメントを読んだら」
みたいなっ!
※そういえば、アマゾンのkindle版がセール品になっていました。
いろいろ常夏さんとこにも大人の事情があるんでしょうか。
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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
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追記:どうでもいいが「はまぞう」でkindle版と通常版が存在するとき、どっちがどっちかわからんので困る。id:hatenadiaryなんとかしてよ。
これでどう判別しろ、と?
*1:ところでリンク先の「この本のレビューを見てください。アフィ踏みたくない方用に引用しておきます。」という表記が気になって眠れません。商業冊子の本分を全文引用するときのオマジナイかなんかなのでしょうか? 症状は今朝からですが。