第二百三十夜 デジタル音楽配信の未来

alpinix2005-02-22

http://www.asahi.com/tech/asahinews/TKY200502210124.html

ヤフー、音楽配信に参入 7万曲、今月中にも開始

するそうです。いや、流行るのかいな。問題は料金とダウンロードの形式ですね。

ヤフーはポータルサイト「Yahoo! JAPAN」内に「Yahoo!ミュージックダウンロード」を開設。39の主要レーベルの楽曲の試聴・購入を可能にする。1曲の購入価格は158〜368円の見通し。ソニーが開発したファイル形式「ATRAC3」で配信し、ソニーや松下電器産業などの携帯端末や携帯電話などに移して聞くこともできる。

値段はともかく、ファイル形式はATRAC3だそうです。
・・
・・・・
あんまし馴染みがありませんねえ。
ということで調べてみましょう。

http://e-words.jp/w/ATRAC3.html
イーワードに説明があります・・・・が、問題は最後の数行。

 これらの原理の基礎は、その後登場したMP3などの音声圧縮と同じである。

 音楽業界によって推進されているSDMIプロジェクトでは、著作権を保護したまま楽曲データの流通を行なうための技術仕様を策定しているが、ATRAC3を圧縮方式の一つとして採用することを検討している。

圧縮技術そのものはMP3に継承されたものなので、ファイルサイズだけをとるのならMP3で問題がない。というかMP3対応のPCプレーヤーソフトや、携帯用音楽メモリーがすでに販売されているのでそっちの方が便利がいいはずです。
何を好んでソニー規格なんか持ち出すのかというと、
著作権ですね。
以下、音楽配信サイトのリストがあったので、
http://internet.watch.impress.co.jp/static/link/2004/10/22/musicstr.htm
大きくは
マイクロソフト-WindowsMediaDRM-WMA
ソニー-OpenMG-ATRAC3
という二つに分かれるという。
ネックはそれぞれ利用できる携帯音楽端末が決まっていること。
つまり、著作権を守るために規格を作ったが、市場競争の中で消費者置き去りの規格競争が起こっているわけです。
もう昔のようにカセットテープを友人に貸し借りするような牧歌的な音楽の共有は不可能な時代になりつつあります。

何せ下手すると自分で所有する別のパソコンにすらコピーできない恐れもあるわけです。
 
さて、この競争の中、不思議なのはいま恐らく最も売れているであろうIPod対応の規格がないことです。
正直ATRAC3音楽配信なんかされたってIPodユーザーには何それ? ってな感じでしょう。
かと思いきや不遇をかこっている日本のIPodユーザーは頑張って対応しようとしているようです。
http://arena.nikkeibp.co.jp/col/20041227/110423/index2.shtml
その驚きの方法とは、なんと! 一回CD-Rを噛ましてからIPodに・・・・。CDウォークマン使う方が早いじゃん。
 

 
なんか、デジタル音楽配信って難しいですね。これでは機械に詳しくない人は「利用すんな!」と言っているようなものです。いっそのこと、コピーでもなんでもし放題の規格にして、その代わりコピーやダウンロードを繰り返すたびに音質が劣化していくようなそういう規格を作ればいいんじゃないかなあ、と思うんですが・・・・。
 
 
えっ! それじゃデジタルの意味無いって?