第百六十八夜 ユビキタスの実現

http://www.asahi.com/tech/asahinews/TKY200409270397.html

登下校、無線ICタグで把握 新しい「お守り」に人気

ユビキタス社会に向けての今最も手近な技術の一つにICタグがあると思うが、その実現系がこれ。テレビニュースで先に発見して興味を持った。小学生がランドセルにICタグをぶら下げて登下校。校門の頭上に読み取りセンサーがついていて登下校の時間を記録して父兄がネットを通して確認することができる。携帯に登校時間のメールが飛ぶサービスもあるようだ。
 
公共イベントの入退場チェックや荷物の集配などにすでに使われた実績はあるが、こんな使い方は初めて聞いた。子供が巻き込まれる犯罪が増えている昨今としては、着想は自然な流れなのかもしれない。
 
ただ、発想が「見続けていたい」という管理する側の論理で動いていることは間違いない。今回は「子供を思う親の気持ち」に沿った形で具現化したから批判も少ないようだが、本来であれば少し前に問題になった「盗聴法」とやり方は変わらない。技術が先行している、という思いはぬぐえない。
 
「お守り」と呼ぶにはあまりにも歪な形態だと思うのだが・・・。
 
ユビキタスの未来は「普遍的にコンピューターが存在する社会」だと理想づけられているが、これでは「誰も気づかないうちにコンピューターに監視されている社会」になるのでは・・・・・・。こんな社会に育ってしまうことになる子供世代を少し不憫に感じるのは私だけだろうか?
 

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ちょっと重い話題になってしまいましたが、他にICタグで面白い使い方がないか調べてみたところ・・・・ありました。
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0613/rfid.htm

大根に無線ICタグが付けられるのは2007年以降〜NTTデータが市場予測

スーパーに並ぶ商品すべてにICタグをつけてしまおうというもの。料金だけではなく生産者情報や採取日なども入るだろうし、これはこれでいいことばかりかもしれない。
 
実験を行ったという関連記事もあります。
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0424/ictag.htm
ところで食べずに捨てられた商品にタグがつけられたままだとどうなるんでしょうか?
腐敗期間を過ぎたらICタグ
「食べられません」
信号を出したりして・・・。