第百三十五夜 漢字の感じ

alpinix2004-08-08

http://www.hatena.ne.jp/1091077133

看板、メニュー、その他陳列物に書かれた文字の一部が消えていた、もしくはいたずらで消されていたことで、全然意味が変わって爆笑ネタになった、みたいなエピソードを探しています。ご自身の経験談がベターです。

今頃見つけてしまいました。小さくて見にくいかもしれませんが、「引ったくり犯人は★自転車まえかごのバッグを狙ってます」の★の部分に「さとうさんです」と書き込みされてます。どうでしょう? id:pi12345さん。


と、関係ない前振りに続いて今話の主題ですが・・・・
思わず駅前の本屋で、
白川静著「常用字解」を購入してしまいました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/458212805X/250-7203468-4110633#product-details
(無料ダイアラーは写真が一枚しか貼れないのでアマゾンのサイトをアップ)常用字解
初版発売直後に旭屋書店で平積みされているのを見て欲しいなあーと指を咥えていたのですが、そのときは高くて手が出なくて自分の知りたい漢字のページだけ記憶して泣く泣く帰った記憶があります。今日駅前の本屋で何気なく本棚を覗いていて一冊だけ並んでいるのを見てビビッときてしまった私はそのままレジに・・・。給料日後の土日というのがよくなかったか、2800円という定価にも負けず買ってしまいました。こういう本を買うと学生に戻ったような気分がして新鮮ですね。自分が文学部学生であったことを走馬灯のように思い出します。といってもまだ末期じゃないですが。
http://www.heibonsha.co.jp/shirakawa/
http://www.mojiken.com/syoukai/sirakawa.htm
白川静の紹介が書かれているサイトです。漢字研究の世界では第一人者です。国語辞典の金田一先生みたいなもんです。はじめちゃんとはちがいます。

そもそも辞書が平積みで売っていたことからしてかなり特殊な本なわけですが、その中身はやっぱり辞書です。正確には「字書」と言った方がいいですが。常用漢字1945字について、その成り立ちを詳しく説明してくれています。例えば検索の「索」の字、

象形。縄をなう形。上部を木を通して結び、そこから《よ》り始めて索状に編み上げてゆくのである。それで「なわ、なわなう」の意味となる。縄を《よ》りなうようにしだいにたどっていくものを索(さが)し尋ねるので、「さがす、もとめる」の意味となり、やがて尽きるので「つきる、むなしい」の意味となる。

平凡社 白川静常用字解』P228より 《よ》りの字は「陶」の字のコザト編が糸編になったもの

普段、検索作業をし続けて、ふとむなしくなることもあるのは字形の中にそんな経緯が含まれているからかもしれませんね。

とまあ本の紹介はこれくらいにして、漢字の成り立ち云々を解説しているサイトを探してみました。
http://www3.kcn.ne.jp/~jarry/kanji/kanjimn.htm
漢字の成り立ちが少し触れられています

http://www3.ocn.ne.jp/~moririn/kanji1/kansuuji.htm
漢数字の「一」がどのようにして出来たかという変遷をFlashを使って表示しています。笑うとこではないと思うのですが、題材が「一」だけに・・・ちと笑えました。

http://homepage2.nifty.com/mogmog/column-5.htm
「「こわい」漢字」の例として「道」「取」「民」が紹介されています。

また民は、両目をつかれ見えなくなってしまった奴隷の様を表します。
 これは昔、戦争に負け奴隷となってつかえた人々が逃げられないように両目をつかれていたことが起源と言われています。
 つまり多くの民衆がこういう状態で王に仕えていたことから「民」という字ができました。

自民党も民主党もこれを知ってたら「民」の字は使わなかったかもしれませんね。よくみるとこの参考資料も「字統」 白川 静(平凡社)となってます。偉大ですね。