第九十五夜 久々の検索を推理シリーズ その後の青い海

alpinix2004-05-06

連休中の断ネット期間も終了しまして、無事更新活動再開です。復帰第一弾は、第二十五夜 検索を推理する第三回 ダム湖が緑なのはなぜですか?の続報です。
http://www.hatena.ne.jp/1078750760
id:hiro_kmrさんの質問に答えて以来、この質問の解答リンクからこのサイトを訪問される方が後を絶ちません。私自身、実はすっきりとはしていなかったのですが、今回、ふとしたことで追加情報を得ることができました。
そもそも断ネットをしてどこに行ってたかというと・・・九州の別府に立ち寄ったのです。そこには「青の湯」なる青い温泉がありました。温泉好きの同行者にその日、三湯目の風呂に連れられたのがこの「鉄輪温泉 神和苑」でした。
公式HP http://www4.ocn.ne.jp/~kannawae/
別府はおろか、全国にも知れわたるほどの有名な温泉らしくその色の珍しさから「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」と謳われる別府温泉内でも有数の人気を誇るそうです。実際に入ってみたところ・・・・。
あ、青い!! コバルトブルーに近い青の湯と乳白色に近い青の湯の二つがありました(男湯)。実はこの二つ同じ湯で湯を入れ替えた日が違うだけとのことでした。写真のあるページがあったので紹介を。
http://www.oita-press.co.jp/onsen/kannawa.html

西野支配人は「湯船に入れた直後は無色透明だが、日を追うごとに薄い青色、きれいなコバルトブルー、さらに青みがかった白色となり、一週間後には乳白色へ。まさに”七変化”の温泉です」と胸を張る。 色のメカニズムは既に解明済み。京都大学大学院理学研究科付属地球熱学研究施設(同市野口原)の大沢信二助教授が「ケイ酸を多く含む熱水が地表に噴出し、外気で冷やされ水温が下がる際、ケイ酸の分子同士が結合して成長。そこに波長の短い青色の光が当たって反射し、さらに大きく成長すると、すべての波長の光が当たって白色になる」と説明してくれた。

なんと、青の湯の青さは解明済みなのです。実は温泉の休憩所にも同様の掲示があり、そこでは空が青い理由であるところの「レイニー散乱」効果と同様の現象が温泉の湯に起こっていてそのせいで湯が青く見えるとのこと。詳しく紹介した本も出版されているとのことで(本の題名は忘れたが、大沢信二助教授の本であったように記憶している)、早速そちらからも検索してみました。
http://kagi.coe21.kyoto-u.ac.jp/jp/tidbit/tidbit22.html
なんとあっさり京大の身元のしっかりした研究サイトが見つかりました。

神和苑の記述は
http://www.yumeko-club.com/hotel/kannawaen.htm
にも載っていますが、要はコロイドが光を反射させる際に波長の長さの関係で青色に見える(水そのものが青色をしていると言ってもいいかも)、というのが理由らしい。青を散乱させるうまい具合のコロイド溶液になるかどうかがその境目とか。
おまけで空の青さを「レイニー効果」で説明したページも紹介しときましょ。
http://contest.thinkquest.gr.jp/tqj2001/40457/weather/weather_shitsumon_other.html

しかし水が何故青いかっていう疑問はとんでもなく根源的でかつ論理的、哲学的な疑問です。今回は論理的な結末が付きましたが、今度は哲学的な答えが見つかっても面白いかなと思っています。
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水が赤かったら飲む気がしないじゃないか・・みたいな。