第五十夜 人力検索はてなの社会的影響

はじめに断っておきます。難しいタイトルですが、中身は違います(笑)。人力検索はてなを利用されてる方はもうご存知の方も多いと思いますが、先日から私がアップしていた質問、
http://www.hatena.ne.jp/1079574849

あなたが人力検索はてな(またははてなダイアリーやアンテナ)を利用することによって起こるであろう、社会的影響を述べてください。回答の形式としては「風が吹いたら桶屋が儲かる」的な四段、五段、六段論法のような形式でお願いします。根拠を示すサイトを提示いただければ尚よいですが、ダミーURLで回答者独自の理論でも構いません(後略)

のおさらいです。

参照 http://d.hatena.ne.jp/alpinix/20040319#p1
第四十八夜 Second & Last Impact


まずは個々の回答の中で目立ったものを取り上げてみます。
id:crowdeerさん

前略
・・・
中略
・・・・
とりあえず『桶屋が儲かる』みたいです。

大うけです。スマッシュヒットしました。ターボタイガー並でした。
「鼠が増える」がループしてるのも狙ってのことでしょう。
座布団一枚!!ということで今回はcrowdeerさんのポイントを上載せさせていただきました。



id:kanetetuさん

質問者と回答者の格差が開いく・・・

現実問題として既に進行してそうです。そういう状況ではてなが登場してきたわけですから。打開したいとも思いますがはてなの存続のことを考えると二律背反ですね。



id:localsearchさん

・・・・・・中略・・・・
(12) 浸透し出した「風を起こす人々」の微妙な響きの良さで、
   その背景は無視され、2chなどでカッコイイFLASHが乱発される

(13) …展開を考えていて、昼休みが終りそうです…。

ふと我に返ったときのlocalsearchさんの姿が目に浮かぶような情緒深い作品でした。啄木の「働けど働けど我が暮らし楽にならず・・・じっと手を見る」に通ずるものがありますね。


id:EdgarPoeさん
三つも投稿してくださったのにポイント増やすの忘れてました。ネタ受け度合いとしてはcrowdeerさんの次に気に入ってたんですが。
とくに二つ目の、

・イタリアまでファーストクラスにのって出かけていき、
ビザンチンアカミアのバッハコンサートでキャビアを食べながら
モエ・エ・シャンドン(シャンペンの銘柄)を飲むという、
左うちわの生活が待っている

はEdgarPoeさんの欲望がそのままでているようで(冗談ですよ)、微笑ましく感じられます。


id:platipusさん
桶屋が儲かる、という落ちに持っていくのはcrowdeerさんと同じなので二番煎じですが、そこに至る経緯にパソコンの「F5キー」という小物を持ってきたところが好感が持てました。展開の過程にマクロ視点を持ってくることで意外性が増してますね。

id:frainさん
同じ論調の三段落ちに続けて、

そうか、それが「はてな」の目的だったのか!

という一人突っ込みは関西系の笑いの手法の一つですね。いい使い方だと思います。もしかしてfrainさんは関西系の方なのでは、と考えてしまいました。ただ惜しむらくは最後に

とか言ってみます。

ですね。個人的には自分フォローの言葉はこのネタ振りの後にはそぐわないと思いますので外されてた方が良かったかなと思います。


id:sinonoさん(二回目の方)

2.利用者が増えることでネタに走った質問が増える。

は、ぐさりとささりました(笑)。私の内面を抉り取って塩漬けにするような効果がありましたね。あんまり連発しても面白くないのでこういう質問はまた時期を見計らって行いたいと考えてます。


id:yasukanaさん
この方ずるいです。
いや非難するわけじゃなくて。
前振りに

笑いを追及しませんでした。わたしも結構考えていました。
「はてな」自体がそろそろ真剣に考えるべき時期にきていると思います。

と書いときながら、途中そんな素振りは全く見せなかったにも関わらず・・・・

マイナーな歴史だけに?が残る

とちゃんと落としてます。そんな気無しに読んでたので思わず吹いてしまいました。最後の一行を活かすための用意周到な前振りは見事でした。

id:nanotaさん

日本中の大学生が同じテーマで同じ内容の卒論を書くようになる

っていうことが現実に、本当に起こるんじゃないかと思うほど、
論文目的の質問が多いですよね

すでにそういう使い方をしている学生さんがいるんじゃないかと私も思ってます。自分が学生のときにはインターネットすら一部のコアなユーザーのみが使用するものだったのでえらく世代の差を感じてます。ほんの数年しか変わらないのに・・・。ツールとしてはいいものなので「教えて!!」ではなく、うまくはてなのシステムを活用するような質問なら歓迎すべきじゃないかなあ、そういう巧い質問が出てくればいいのになあとは思ってます。




総評:ここで取り上げた以外の方を含めて総じて高レベルな回答をいただきました。質問の設定としてはあまりいい出来ではないと思っていたので、全然見当違いな回答(風が吹いたら・・・の別バージョンを調べました、みたいな)も あるんではないかと考えていました。逆に皆さんの回答に驚いております。今度は趣向を変えて川柳形式で、とか、キーワードを3つ程設定した論文調とか、いろいろ考えてわくわくしてしまいます。尚、取り上げさせていただいた方々には敬意を表して無断でIDにリファラをつけさせていただきました(爆)。



ここまでが表の総ざらえで、ここからは裏の総ざらえになります・・・。
というのは、
第四十八夜 Second & Last Impact
http://d.hatena.ne.jp/alpinix/20040319#p1
で言及したように・・・

A、人力検索はてなを利用することで→否定的(悲観的)な結果になる
B、人力検索はてなを利用することで→肯定的(楽観的)な結果になる
このどちらの割合が多いのか、も集計してみようと考えてます。
これは、「利用者が自分のはてなでの行為に、生産性の無さやうしろめたさを感じているか、もしくはこころから楽しんで他の人への良い影響を期待して参加しているか」どちらのタイプに属するのかを検証しようというものです。

こんなことも読み取れるのではないかと期待してたわけなのです。
では早速集計から見てみましょう。但しどちらにも属さないと思われる回答もありましたので・・・
A、否定的(悲観的)な結果になる (16)
B、肯定的(楽観的)な結果になる (9)
C、その他            (2)
と三つに分類しました。(微妙なライン上のものは私の独断と偏見で割り振りました。複数回答のものはそれぞれ個別にカウントしました)

う〜ん、否定的な思いを抱いている方が多いようですね。やはりはてなを利用することで少し後ろめたさなどの負の感情を持っている方が多いということでしょうか。逆に肯定的な意見が意外と多いのも目を引きました。両方書いてる方も合わせると人数で行けば1/3を超えているようです。もしや暗い結果ばかり想像させる回答ばかりではないかと危惧していた私としては胸を撫で下ろした次第です。

ただ、全体として否定的意見が多いのは、まだ人力検索そのものがアンダーグラウンドなものという位置付けの現在では仕方ないのかもしれませんね。
もっと世間に広まって、多くの方が気軽に使うようになるとこの結果も逆転するかもしれません。


というわけで結論、皆さんもっとはてなを広めましょう。友人知人に薦めましょう。私も薦められた口ですし。(ただ、薦めた友人は自ら引き篭もりかも・・・と抜かしてました)
・・・
・・・・
・・・・・・
そして利用は控えめにね・・・。