第十九夜 日本語ドメイン

ディレクトリ検索はウィンドウショッピングに似ていますね。
キーワード検索は地図と住所で目的地を探すのに似ていますね。
ではドメイン直打ちは・・・なんでしょうか?

一昔前に話題になった「日本語ドメイン」というのを覚えているだろうか?
覚えている人は多いと思うが、使ってる人は少ないと思う。

その上こんなニュースが・・・
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20040119/138427/
日本語ドメイン風前の灯火、である。

それほど普及しなかった。
理由は簡単だろう。
検索エンジンの方が目的のサイトを探すのに早くて確実、だからだ。
日本語ドメイン で検索すれば
http://jprs.jp/

http://nihongojp.jp/
で、宣伝されているものの・・・
総務省やらの有名どころを挙げ「こんなところが使ってます!!」というアピールが目に付くが、返って痛々しい限りである。大企業も本社はそんなの取ってないのに地方支社だけが取得していたり。
要は株式会社日本レジストリサービスが儲けたいだけのようなのだが、別にそれはそれで構わないと思う。
いまいち使い勝手がよろしくない。
まず専用のソフトをインストールしなければならない。
これをしないといくら実際に登録されている日本語ドメインのサイトアドレスをIEなどのアドレスバーに入れても反応しない。
これはかなりのハードルだ。
ブラウザに直結するソフトをインストールするのであるからよほどの便利さが期待できないと誰も入れようとは思わないだろう。

で、百歩譲って全てのマシンに日本語ドメインに対応するソフトを入れられたとしよう。
(日本語版WINDOWSにバンドルさせるとか・・・別の問題が出そうだけど)
それでも普及はしなかったろう。
どこか日本語ドメインを取得しているのか、それよりもどんな日本語で取得しているか、という情報は、サイトを探す方には知識として持っていないのである。しかも日本語はいろいろな表記法がある。漢字、カタカナ、ひらがな、漢字の送りやユーザーの変換ミスも想定しなければならない。それだけの日本語ドメインを押さえるのは登録する側にとって不利であろう。
そして何よりの失敗点は・・・

htttp://総務省.jp

日本語じゃない、「http://」と「.jp」が日本語挟んでんじゃねーか!!
こんなの機械に弱い中高年や女性ユーザーにちっともやさしくない。
アドレスバーに入力中に「半角/全角」キーを最低二回押さなければならない。
なにより、
日本語ちゃうやんけー!

というわけで日本語ドメインはその役目を果たすことなく、終わろうとしています。
さようなら日本語ドメイン。

ドメイン直打ちって、行きつけの店に行くのに似てます。
でもそれって「お気に入り」に登録すれば通常事足りますよねえ。
えっ、お気に入りに入れられないやつはどうするのかって?
そういうアンダーグラウンドなサイトが日本語ドメインの最後の牙城かも・・・・。