第二百七十七夜 人力検索を辞める日 其の五

言い訳ばっかで、ちっとも前に進まないじゃないかという批判は重々承知の上で今日も要因分析には入れませんでした・・・。冒頭でお詫びしておきます。
 
代わりにと言ってはなんですが、其の一で挙げたグラフに反応いただいた「人ま会」の方から、過去の質問・回答のデータをお借りさせていただきました。
id:Yoshiya様、恐らく並々ならぬ手間をかけたデータかと存じますが、通りすがりのユーザーからの勝手な申し出に快くデータの提供を許可いただき、まずはお礼申し上げます。
 
さて、お借りしたデータの紹介ですが、内容は2001年〜2008年の曜日別・時間帯別の登録数のデータです。かなり詳細な分析が可能なのですが、ここでは私なりに推論を立てた上で下記のような推移データに集計させていただきました。
 
1.コアタイム(月〜金 8:00〜18:00)
2.ALL (全曜日全時間帯合計)
3.非コアタイム(2-1)
 

です。コアタイムというのは事務労働者のコアタイムを想定しています。はてなを主に"会社から利用するユーザーが多く含まれる時間帯"です。

 
お借りしたデータでは質問と回答のそれぞれにデータが集計されていましたので、そのまま活用させていただきました。

正直、あまり有意な点は出ないんではないか? と想定していましたが思った以上に分かりやすいデータが出てきました。より分かりやすいように私が注目した箇所を赤字にしました。
 
今回はグラフではなく、対前年比の数値を使っています。全体の数量が下降線を描いているのはもう既に分かっていますので、今回の狙いは「どこで」「どんな特性値が」「どの順番で」下降しているのかを炙り出したかったからです。
 
最初の注目点は「質問」の2006年(対2005年比)のコアタイムの数値が既に減少に入っている点。
全体で見れば増加傾向がまだ続いていますがコアタイムに限ってみれば既に下降線に入っています。ここでの数値は2006年全体の数値が2005年全体の数値に対して減少しているという値なので、2006年半ば(恐らく上期中=夏前)から下降していると考えられます。

質問数はまずコアタイムの利用分から減っていきます。

 
次の注目点は、「回答」の2006年の数値が急激に落ち込んでいる点です。これは全時間帯に共通です。「質問」は翌年に遅れて数値が出ていますが「回答」については全体に2006年のかなり早いタイミングで急激な落ち込みが始まっていることを示していると推察できます。
 
三つ目は1質問当たりの回答数ですが、これの現象はもっと早い段階、2005年から現れています。これは上の二つとは逆にはてな全体にとってはいい意味だと思われます。というのも登録数の絶対値としては「質問も回答も対前年を上回っているが、回答よりも質問の方が伸び率が高かった」ためにこういう結果になっているからです。
だいたいこの時期とリンクします。
http://hatena.g.hatena.ne.jp/hatena/20050224/1109233921
この機能はその後、他ユーザーの追加履歴を参照するオプションが加わったり、その人数が一桁から二桁に変更となったり、さらにはそもそもそのオプションが実装されていなかったりといった不具合等、悪く言えば迷走を経ていくことになります。そして今日に至る様々な問題に繋がっています。
 
さて、では回答拒否問題が全ての元凶かと言えばそうとも言いがたく、あちこちのデータを調べていくうちに複合した数々の要因が組み合わさっているものと考えています。(ここで要因の可能性のあるものを列挙して、その要因分析図を作って、それに関する意見を求める質問を立てようと考えていたのですが、今週末個人的に時間がとれなかったために申し訳ないですが後回しにします。)
 
一つだけ興味深い外的要因を見つけたのでそれを紹介しておきます。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0805/23/news135.html

Wikipedia利用率、米国より日本のほうが上 Q&Aサイトも好き?
「Yahoo!知恵袋」の月間ユニークユーザーが昨年の2.7倍に増えていることが分かった。Wikipediaの利用率も、米国より日本の方が高かった。

2008年05月23日 19時28分 更新

元記事(pdf)
http://csp.netratings.co.jp/nnr/PDF/Newsrelease_04222008_J.pdf
 
2006年〜2008年はQAサイト全体で見てみると、ユーザー数は増加傾向、とくにYahoo知恵袋の伸び率は目を見張るものがあります。


この時期の日本全体のQAユーザーそのものは増加傾向にあったのです。他サイトにはてなが食われた可能性は否定できないですが、少なくとも社会情勢的にははてなを利用しているユーザーが減る理由は薄かったと推察できます。
 
ということで要因としてははてな独自のシステム要因、ユーザー要因、他サイトからの攻勢などによる要因、といった3つくらいに絞れるのではないかと思われます。
 
次回はこれら要因の中で2006年の夏に影響のありそうなものをピックしていきたいと考えています(はよやれよという突っ込みが多そうです・・・)。
 
追記:本当ははてなの運営が稼動している月曜日に併せて関連質問をアップする予定だったのですが、分析を進める方が追いついていないので、私の今回の趣旨からははずれますが、別の質問を人力にかけておくことにします。というのもここ数日、私やkityoさんの登録したはてな関連の質問と競うように、ID偽装に絡んだ質問が大量に登録されて、一部のユーザーの標的になっているからです。
 
以前にこの手の質問に絡んで一回だけ横槍を入れたことがあったのですが、基本的には放置するスタンスを取っていました。が、情報商材の話題やらが飛び出してきて正直うんざりすることも多いため、遊びの要素も含めた上でこんな質問を投下したいと思います。

 
質問そのものは単純です。

子×12
"これと同じようなもの"を探して下さい。

ただしこの後に条件を明示します。
 
質問の登録後最低20時間(21時まで)は回答は受け付けませんのでご注意下さい。
回答を開く条件は25日の夜以降にに記載するのでそれを読んでから回答して下さい。


後で下記を記載する予定です。


※25日の21時までに登録された回答はオープンしません。
※その他の回答者も回答履歴を閲覧した上でオープンします。
※この質問で質問者からオープンされなかった回答のユーザーは上記条件をクリアできなかったユーザーとして色々とコメントさせていただくかもしれません。
※オープンした回答に著しい不具合が認められた場合はキャンセルする可能性があります。

 
ここを見ている方へ。
私の本アカウントも長い履歴を持っているので質問はサブアカウントを使います。


情報商材系のユーザーを炙り出すのが目的のため一般ユーザーの方は取り扱いにご注意下さい。
 

悪戯交じりの質問をするのは久々なのでどれだけ引っかかってくれるかは不明ですが・・・。

それでは以下次回へ